AIデジマ研究所

サイトで一番大きいのに計測されていないものを探す|収益源を金額順に並べる手順

2026-10-15 ・ 診断

引き継いだサイトの「今の実力」を見ようとして、ダッシュボードやアナリティクスの数字から読み始めると、サイトの事業規模を実際より小さく見積もります。並んでいる数字は、計測されているものだけだからです。

結論から書きます。サイトを診断するときは、記事やキーワードを見る前に、収益源を1枚に金額順で並べます。並べると、一番大きい収益源が、一番計測されていない状態で見つかることがあります。そこを計測に乗せないと、以降のリライトも内部リンクも、小さい収益源を基準に設計することになります。

この作業は、散らかったサイトをAIで作り変えるマニュアルの、診断の一番最初に置きます。計測漏れが残ったまま次の作業に進むと、「どの記事から直すか」の判断の基準が歪みます。


この作業で決まること

この作業が終わると、このサイトにある収益源の一覧と、それぞれが今いくら稼いでいるかが1枚のファイルに揃います。

金額順に並べたら、各行に「今、月次で自動取得されているか」の印を付けます。印が付かない行があれば、そこが計測漏れです。印の付かない行の中で金額が一番大きいものを、次の作業で計測に乗せます。


前提:この記事の前に必要なもの

Search Console や GA4 を先に整えたくなりますが、順番は逆です。まず収益源の全体像を1枚にします。計測の整備は、金額の大きい順に進めます。


AIに渡すもの


手順

  1. サイトに貼ってある収益の仕組みを全部書き出す

本番サイトのHTMLをAIに読ませ、広告タグ・アフィリエイトリンク・自社商品の導線をすべて列挙します。ここで漏らすと、以降の集計から永久に落ちます。

  1. 各収益源の過去12か月を取り込む

APIがあるもの(AdSense など)は取得スクリプトを書きます。APIが無いものは、受信箱に届いているレポートメールをパースします。メール本文にクリック数・成果発生数・承認報酬・未承認報酬が入っていれば、構造化データとして扱えます。

  1. 月次と、12か月の平均を両方出す

アフィリエイトの承認は月をまたぎます。単月で見ると、ある月は0円、翌月は数万円、と往復します。単月だけで判断すると実力を半分に見誤るので、平均の列を必ず置きます。

  1. 金額順に1枚のボードに並べる

収益源・月次・12か月平均・計測の自動化の有無、の4列です。1枚に収めると、どれが大きくてどれが計測されていないかが一目で分かります。

  1. 計測漏れを順番に自動化する

金額の大きい順に、取得スクリプトまたはメールのパーサを足します。手動の転記で埋める設計にはしません(理由は後述)。

  1. 月1回、ボードを再生成する

新しい収益源が増えたとき、ボードに自動で載る状態にしておきます。載らない収益源は、次の月にまた見落とします。


完了条件


実際に起きた失敗

一番大きい収益源が、唯一まったく記録されていなかった

自分のサイトで、収益をデータで判断しようと思い、全部の収益源を1枚に並べたことがあります。AdSense は API があり、ダッシュボードにも3年分の月次が載っていました。一方、アフィリエイトの集計用に用意していたCSVは、ヘッダ行だけが作られて、2か月間1行も書かれていませんでした。

受信箱を見ると、ASPから毎日、成果レポートがメールで届いていました。本文にクリック数・成果発生数・承認報酬・未承認報酬が全部入っていました。過去7か月分をパーサで取り込んだ結果、承認報酬の月平均は AdSense の約2倍でした。

最大の収益源が、唯一まったく記録されていない収益源でした。それまで AdSense の数字だけで「月の収益はこの額」と考え、その前提でリライトの優先順位も決めていました。実際の事業規模は、見ていた数字の3倍近くありました。この誤差を抱えたままだと、小さい収益源の記事を磨くために、大きい収益源の記事を後回しにします。

「APIがあるかどうか」で計測対象を選ぶと、金額とつながらない

見落とした原因ははっきりしていました。計測対象を「APIがあるか」で選んでいたことです。APIがあるものから整えると、作業は進みますが、金額の大きさと計測の有無が関係なくなります。APIが用意されていない収益源ほど、放置される時間が長く、そして金額が大きい、ということが起きます。

手動の転記は、設計に含めると実行されない

当時、「週1回・5分の転記」を自分の手順に組み込み、ダッシュボードには「未入力であること」まで表示していました。設計としては誠実でしたが、2か月間で転記は0回でした。自分が「毎週やる」と決めた作業は、決めた時点では実行される前提になりますが、実行されません。手動の工程は仕組みに含めず、自動化できないなら「未入力であること」をアラートにします。


よくある質問

Q. GA4 や Search Console を先に整えたほうが早くないですか?
A. 整えてもかまいませんが、優先度は収益源の棚卸しのほうが上です。GA4 と Search Console は「どの記事が」「どの検索で」稼いでいるかを教えますが、サイト全体でいくら稼いでいるかは教えません。全体の金額を把握しないまま記事を直すと、金額の小さい領域に時間を使うことがあります。

Q. メールのパーサは、ASPごとに作り直すのですか?
A. 作り直します。差出人・件名・本文の構造はASPごとに違います。ただし1本書くと作業は定型になります。多くのASPが日次・月次でレポートメールを送ってくるので、APIが無い=自動化できない、ではありません。

Q. 計測漏れが見つからなかった場合は、どうしますか?
A. その状態を1枚のボードで確認できたこと自体が成果です。次の診断(カニバリや構造の問題)に進んでかまいません。収益源は増えるので、月1回のボード再生成だけは残します。


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